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発達障害・グレーゾーンの子が不登校や登校しぶりになったときの対応とは

近年、学校に行きたがらない子供は大幅に増えており、不登校や登校しぶりのある子どもの中には発達障害やグレーゾーンの子も少なくありません。

不登校になるきっかけや子どもの気持ちを理解し、親は子供に対してどんな対応をしたらよいのかをまとめてみました。また、どのように対応すればいいのか、その後のサポートについてもご紹介します。

監修:小林 しょうこ

2016年に独立し、鍼灸整体サロンを開業。鍼灸師を続けるかたわら、スピリチュアルや心の在り方を学び、セミナー講師や女性のためのビジネススクールの主宰を務める。

発達障害・グレーゾーンの子の不登校や登校しぶりに関するデータ

まず、発達障害やグレーゾーンの子供の不登校・登校しぶりについてのデータをご覧ください。

発達障害やグレーゾーンの子供の不登校や登校しぶり

パステル総研読者/メルマガ読者、発達科学コミュニケーショントレーナー・リサーチャー 187名を対象に行った「発達障害グレーゾーンの子の登校しぶりに関するアンケート」によると、発達障害やグレーゾーンの子供で、不登校もしくは登校しぶりの経験があるとの回答は、8割を超えています。

不登校や登校しぶりに関するママのお悩み

また、子供が不登校や登校しぶりになったときにどのように対応すればいいのかわからない、という悩みを抱えている親御さんが多いというアンケート結果も出ています。

発達障害とは

発達障害とは、生まれつき脳機能の偏りによるものです。言葉の発達や年齢相応にできることが遅れたり、対人関係をうまく築くことができない、得意不得意が極端、落ち着きがないなどといったことがあります。そのような特性が、社会生活に困難をきたす障害のことです。

外見からはわかりにくく、症状の現れ方、本人の困りごとがそれぞれが違うために、その特性を『困った子』で片付けられてしまう場合も少なくありません。
症状の現れ方は発達障害のタイプによって異なります。そのタイプは以下のように、大きく3つに分けられます。

発達障害の年齢別の特徴や受けられるサポートに関するブログ記事はこちら

自閉症スペクトラム症(ASD)

幼少期から、他人とのコミュニケーションが苦手だったり、融通が利かず、こだわりが強いといったことがあります。また、対人関係に問題があることも特徴で、幼稚園や保育園、学校の先生から指摘されるというケースもあります。

尚、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などと分かれていたものが、『自閉症スペクトラム』と総称され、診断されるようになりました。どういった特性(症状)が現れるかは、個人差が大きく、本人の困りごともそれぞれ違います。

注意欠如・多動性障害(ADHD)

衝動性が高い。注意力が散漫。じっとしてるのが苦手で歩き回るといったことで、特定されることが多いです。授業中、じっと座っていられずに歩き回ったり、衝動的に話し出して止まらない、忘れ物が多い、などの特性があります。

学習障害(LD)

読む、書く、計算など、特定の分野が極端に苦手です。しかし、知的な水準が低いわけではありません。特定の分野、課題だけが他と比べて著しい遅れがある場合に、可能性が疑われます。


大きく、この3つに分けられますが、混在する(併せ持っている)場合もあり、程度や特性も様々です。発達障害のどれもが、生まれつきによるもので、家庭のしつけのせいや、もちろん本人のせいではありません。

幼い頃にはわからなくても、保育園や幼稚園での集団生活が始まったり、小学校への就学などで症状が露呈してくる場合が多いです。子供が生き辛さを抱えることなく、社会生活や学校生活を送れるように、サポートしてあげたいものですね。

グレーゾーンとは

発達障害グレーゾーンとは、正式な病名ではありません。発達障害の傾向にはあるけれど、診断をうけていない、もしくは診断がつかないという概念のことです。診断がついていない=症状が軽い、というわけではありません。

発達障害と同じように特性が現れますが、グレーゾーンとは、複数ある診断基準を満たしていないだけで、一つの特性が強く出る場合もあり、多かれ少なかれ『困りごとがある』というのは、発達障害の子と同じです。

しかし、その傾向があるにも関わらず、確定診断を受けていないために、支援がうけられなかったり、本人の努力不足のせいにされることも少なくありません。
症状として現れているものの、複数の診断基準を満たすまでには至らない、年齢が小さくて、疑われつつもはっきりしないな時、一般的にグレーゾーンという用語が使われています。

発達障害とグレーゾーンの違いとは

一言でいうと、『医師による診断がついているか、いないか』ですが、症状が現れているところは同じです。診断がなされている場合は、医師にかかり、検査を受け、発達障害と診断されます。しかし、グレーゾーンの場合は、疑われつつも医師にかかることなく、曖昧にやってきた場合や、医師にかかり検査も受けたけど、その時は確定診断に至らなかったなどがあげられます。

ちなみに、私の子供は後者です。幼少期のグレーゾーンは成長とともに、どちらに行きつくかわからない、ということもあります。確定診断に至らず『様子をみましょう』と言われますが、発達障害の子と同じように、早くから療育やサポートを受けることによって、深刻化しにくい、ということが言えます。

いずれにせよ、現れる特性は、発達障害もグレーゾーンも同じです。グレーゾーンの場合は、その傾向を疑われた発達障害の特性や、困りごとを捉え、対応する必要があります。

発達障害・グレーゾーンの子はなぜ不登校や登校しぶりになるのか

発達障害・グレーゾーンの子供が不登校になる場合、その特性が一因となっている場合があります。周りのみんなとは違う特異性があることによって、周りとうまくやっていけなかったり、環境になじめなかったりということがあります。

その他には、家庭の環境が不登校の原因となることもあります。「いじめ」のような明らかな原因が無い場合でも、本人には何かしら不登校になる要因があることは確かです。どんなパターンで不登校になってしまうのかを見ていきましょう。

人間関係が原因のパターン

対人関係が苦手で、コミュニケーション能力が低いことから、学校での人間関係に問題を抱えてしまうことがあります。また、曖昧なニュアンスや、暗黙の了解ということが分からず、”空気が読めない””変わってる””痛いヤツ”などのレッテルを貼られてしまったり、こだわりの強さが、他人との距離を作ってしまうことがあります。

私の子供も、人が嫌いなわけではないのに、他人との距離感や、接し方がわからない、といったことがありました。本当はお友達と仲良くしたいのに、親としては、なかなか辛いものがありました。小さいうちはまだいいのですが、特に小学校高学年以降では、”いじめ”や”バカにされる”ことから不登校になることがあります。人間関係のつまずきが、不登校の要因となるパターンです。

不安や感覚過敏が原因のパターン

人前で先生に怒鳴られて恥をかいた、自分のせいにされたなど一度でも嫌な経験をしてしまうと、それがトラウマとなり不登校になることがあります。学校生活への不安、授業で初めてやる課題への不安、失敗へのプレッシャーが怖いなど、学校が異常に疲れる場所となって、行きたくなくなるのがこのパターンです。

また、感覚が過敏なために、いろんな人の声が煩く感じたり、匂いが気になったりで気持ちがザワザワし、学校がストレスを感じる場所でしかないということが不登校の要因となります。感受性が異常に高く、他人が怒られているのに自分が傷ついてしまったりもします。

この感受性の高さや過敏性は、同じことでも気にならない他人には言っても理解されないということがあるようです。

授業・勉強の遅れが原因のパターン

学習障害などで極端に苦手な課題がある場合や、授業についていけない、勉強がしたくない。反対に、分かり切っていてつまらないなど、授業を受ける意味が見いだせず不登校となります。発達障害・グレーゾーンの子は、自分が興味があることと無いことへの差が激しく、”なんとなくやり過ごす”ということが苦手です。やりたくないことをやらされるのがとても嫌で、そこにいることがストレスに感じてしまいます。

みんなと同じようにやらなければいけないこと、やらされる感があることなどは、拒否反応を示してしまいます。周りに合わせるのが難しい、といったことも要因としてあげられます。

発達障害・グレーゾーンの子が不登校や登校しぶりになるきっかけとは

学校の問題

・学校での人間関係(先生、友達、いじめ)
・学習・授業(ついていけない、つまらない)
・環境が合わず辛い(感受性や過敏性)

家庭の問題

・親子関係
・家庭・両親の不仲

学校に問題がなくても、家庭不和がきっかけで不登校となることがあります。家庭に居場所が無いと感じると気持ちが不安になり、何もかもが面白くなく感じてしまいます。居場所がないというのは、自分の部屋がないということではなく、『家庭が心落ち着ける場所ではない』ということです。

家庭というのは、人間が社会活動を行う上で、絶対的ベースとなる場所ですから、両親のケンカが絶えなかったり、家庭がその子にとって、落ちついていられる場所でないと、家庭に反発し、学校に行けないというより行かなくなったりします。

また、家庭内不和などがなくても『こうしなければいけない』という両親の正しさに反発したり、その期待に応えられないということも原因となり得ます。

本人の問題

・無気力
・非行
・体調や情緒が不安定

家庭の問題と重なる部分があるかもしれませんが、生活リズムが悪く朝おきられなかったり、体調や精神が不安定といったことから無気力になってしまうことがあります。

発達障害・グレーゾーンの子供が不登校や登校しぶりになった場合の対応の仕方や接し方

不登校は、そこにいられない理由があるから行かないのです。『そこにいられない理由ななんなのか?』を知り、周りが理解する必要があります。いじめなどの明らかな原因がある場合もありますが、不登校となる子の中には、学校の外では普通に友達と遊ぶ子供もいます。

そして、学校に行かなくて清々している子もいれば、行けていないことを情けなく思っている子もいます。やらされる勉強は嫌だけど、好きなことなら寝食忘れて学ぶような子もいます。

『学校にいられなくなった原因はなんなのか?そして、本当はどうしたいのか?』足が止まってしまう原因を知り、サポートしていく必要があります。

発達障害・グレーゾーンの子が不登校や登校しぶりになった場合のサポート

発達障害・グレーゾーンの子供が不登校になった時、具体的にどんな対応が必要なのかを見ていきましょう。
家庭だけで悩んで解決しようとせずに、いろんな支援やサポートを受けられると良いですよ。


学校とのコミュニケーション

まずは、担任の先生と話しをされると良いと思います。担任の先生が不登校の原因、という場合もあると思いますが、ここは避けては通れないのではないでしょうか?その上で、担任の先生ではらちが明かないといった場合は、校長先生や教頭先生を交えて話しても良いでしょう。

うるさい親だと思われるのでは?と思う方もいると思いますが、『どうしてこういう状況になっているのか?』『不登校前の学校での様子はどうだったのか?』など、先生が大切はわが子のことをどこまで把握してくださっているかや、先生の見解を聞いてみると良いです。

サポート機関やスクールカウンセラーをつかう

専門家に相談されるのも良いです。やはり、いろんな情報を持っているので、『そういうケースは・・』という見通しが得られます。

どこの学校(自治体)でも、スクールカウンセラーとの連携は持っていますから、学校や自治体でカウンセリングを受けたい旨を伝えると良いですよ。

特性を活かし成功体験へ

発達障害やグレーゾーンの子は、不安になることも多く、自信を失いがちです。しかし、凸凹が大きい分、強みは必ずあります。苦手を克服するのは誰でも苦痛を伴います。

強みを伸ばし、弱みを引っ張っていけるようになると良いですね。それも、子供への理解を深めることが必要です。何が強みで何が苦手なのか。そして、強みから成功体験ができると自信になります。その成功体験をさせてあげられるかは、やはり、学校とのコミュニケーションになると思います。

発達障害・グレーゾーンに対応できる塾や家庭教師を利用する

学校のみんなと同じやり方ではできなくても、角度を変えるとスッと入ることがあります。その子の特性に合わせた教え方や、好きなことと関連付けて指導をしてくれる場合、プロのチカラを借りるのも良いです。

『学校ではできないその子のやり方』なら、チカラを発揮することがあります。学校は社会性を磨く場で、勉強は家庭教師や塾にお任せしても良いかもしれません。発達障害・グレーゾーンの子は、その塾が自分にとって合っているかどうか、自分で分かると思いますよ。

わが子への理解を深める

学校に相談するも、カウンセラーに相談するも、わが子のことを知らないと話し合いも上辺だけのものになってしまい解決しません。まずは、『受け入れて認める』ことから物事は動き出します。親自身が、子供が学校に行けなくなっている理由を抵抗せずに受け入れましょう。

例えば、発達障害やグレーゾーンでは、新しいことを習うときにとても不安になる子がいます。私の子供がそのタイプなのですが・・。とりあえずやってみればいいじゃん!と思うのですが、それは解決にはなりません。不安からパニックを起こす子もいます。勉強が嫌になっていくパターンです。そういう子だと受け入れると、じゃあこの子にとっては何がいいんだろう?できるようにはどうする?という、解決に向かう次の一手が打てます。

「神様育児」では、発達障害・グレーゾーンのわが子への理解を深めるためのサポートを行っています。

子供のための行動指針を、お母さん自身がしっかりと決めて、次の一手が最善の行動になるよう”自分自身で”導けるようになるのが、神様育児メソッドです。不安から、その場しのぎの対応を繰り返すのではありません。根本的に解決できる思考を身につけて、悩みごとが出て思考が奪われても、”自分の指針”にしっかりと戻ることができるようになります。

発達障害・グレーゾーンの子供の不登校に悩む方に向けた「神様育児」のお問い合わせはこちら

発達障害・グレーゾーンの子が不登校や登校しぶりになったら

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