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発達障害の感覚過敏(食事、匂い、他)はどうしたらいい?

コロナ禍では、発達障害でなくても、子供がマスクを着けることを嫌がり

頭を抱えたお母さんも多かったことでしょう。

子供の療育で、同じクラスだった子のお母さんが

子供が、どうしてもマスクを嫌がって着けないし、自分で外すので

お店で注意されることがあるから外食ができない、と言っていました。

私の子供も飛行機で、前の座席に座っていたおじさんから、注意されたことがありましたね。

日本人はきっちりしているので、マスクを着けなきゃいけない!子供にちゃんと食べさせなきゃいけない!

などという、世間一般のルール的なものと、発達障害の過敏性とが、せめぎ合うことも多いと思います。

しかし、過敏な感覚は、我慢が足りないからそうなっているわけではない

ということをまずは理解しましょう。

感覚過敏に対して、無理やりや我慢などの、根性を持ち込んで子供が潰れてしまったり

トラウマになったりしないよう、『成長を待つこと』や、『工夫をすること』が大切です。

実際に、感覚過敏の子供を育てている中で、すぐにでも実行できる

考え方と行動を解説していきます。

発達障害の感覚過敏の種類と対処

ここで注意しておきたいのは、『感覚が過敏=発達障害』ではないということ。

鋭い感覚を持っていることを活かし、それを仕事としている人もいますよね。

この過敏性が、日常生活に支障をきたすくらいのものだと

本人の工夫や、周りのサポートが必要になってくることもあります。

では、その感覚過敏には、どういたものがあるのでしょうか?

そして、その対処はどうすれば良いのかを、検討していきたいと思います。


【音】

大きな音、突然出た音

得たいのしれない小さな音(風で何かが鳴る音)など

『運動会のかけっこのピストルの音が耐えられない』

『冷蔵庫などの生活音が気になる』

など、人それぞれです。

私の子供も、私には気にならない音を『今の音なに?』と時々聞いてきます。

そんな時は、とにかく、安心させてあげることが大事です。

他にもそんな子供がいて、うちの子が通う小学校は

運動会のピストルがなくなり、スタートは笛になりました。

学校の先生の耳に入れておくのも良いと思います。

辛くなったら保健室に行くことなどを、許してもらえるようにしておくこと。

『その場を離れ、落ち着くこと』です。

あとは、ヘッドホンなどで耳を塞ぐなどをしても良いと思います。


実は、私もかなり耳がよく聞こえるので、大きな声で喋る人が大の苦手です。

気持ちがザワザワして、仲良くできないので、サーっと離れます(笑)



【味、食感】

いわゆる、食べ物の好き嫌いです。

あまりに偏食だと、栄養面で心配になりますよね。

しかし、食べられない物を『食べろ』と言われるのは本当に苦痛しかないので

止めた方が良いです!

また、子供が食べられないことで

お母さん自身が、イライラしたりすることも避けたいですよね。

食べられる物でいいんです!人間の体は、必要な物は欲しますから!

アレルギー対応と同じように、少しずつ少しずつ、食べられる物を増やしていきましょう。

あと、ちゃんとお腹を空かせてあげる、ということが

食べられる物を増やしていく上で、効果的なこともありますよ。


【光】

中には、夜でも電気を点けることを、嫌がる子もいるようです。

それだと、さすがに何もできないので、どこで折り合いをつけるか、ではないでしょうか?

外国に行くと、日本ほど電気が点いてない夜を過ごします。

薄暗い空間も、悪くはないですよ。



【体に触れるもの】

服の素材やタグ、人にトントンと肩をたたかれる、歯ブラシの毛

など、体に触れるものへの過敏があります。

自分一人なら、不快に感じない物を探して、使用すれば良いのですが

問題は、人に突然『やあ!』と肩をたたかれることが、ものすごく不快に感じるような

第三者が絡んでくる場合です。

実は、うちの子供が、学校の先生に『おはよう!』と言って突然触られて

先生に向かって怒ったことがあります。

先生は大人ですから『とても勉強になりました』とおっしゃってくれたのですが

お友達間でやってしまうと、お友達もいい気はしません。

ですから、『嫌だったときの伝え方』を教えておく必要があると思いました。

『突然触られるとびっくりするタイプだから、おはようだけにしてくれると嬉しいな』

などど、伝えられるようになるといいですよね。

他人には、人の気持ちはわからないので、自分の気持ちを言語化できるようにすることは

発達障害の子供に限らず、私達のような普通の大人も必要です。

『何が嫌で、どうすれば嬉しいのか』

相手を責めるではなく伝えることは、練習が必要です。

鬼ごっこでタッチされたりとかは平気なようですけどね・・



【匂い】

トイレ、香水、特定の食べ物、車内、などがあるでしょうか?

自閉症スペクトラムの子供で、自分のウンチに毎回、オエっとえずいてしまう子もいました。

大人になると、子供ほど神経が敏感ではなくなるので、落ち着いてくるようですが

これも食べ物の好き嫌いと同じで、無理なものは無理です。

私の子供もトイレにはかなり敏感で、便器にウンチがちょっとでもついていたら

ものすごく嫌がり、自分で掃除をしようとします。

それを見つけた後は、ご飯が喉を通らないようで、学校で給食を手に付けない日もありました。

整体と同じで、無理をして矯正しても、別のところで歪みが出ると困るので

とにかく、本人が安心できるようにサポートあるのみです。

発達障害の感覚鈍麻への注意

一見、過敏すぎる感覚よりも良いように感じますが

感じにくい、気付かない、ということは、危険を伴う場合もあります。

子供は、ある程度の冒険心を持って成長するものですが

温度、距離感、痛みを伴うこと、などへの行動には注意をしないと

低温火傷や、事故につながる危険もあります。

本人は気付いていませんから、適切な温度を決めて、教えてあげたり

コロナ禍のソーシャルディスタンスのように、どれくらいの距離をとれば良いのか

教えてあげると良いかもしれません。

発達障害の感覚過敏は治るのか?

寄り添い、サポートしていくうちに

『成長と共に平気になる、気にならなくなる、マシになる』

ということは、多々あります。

治るという言葉は適切ではないかもしれませんが

自分自身が、どこかで折り合いを付けられるようになったり

自分自身で、工夫を生み出せるようになります。

だから、子供の時に無理やり慣らそうと、矯正する必要はありません。

過敏な感覚を否定せず受け止め、サポートしてあげてください。

まとめ、発達障害の感覚過敏のサポートの仕方

実際に、発達障害の感覚過敏へのサポートは、どうしたら良いのか?

まずは、敏感で不快に思っていることを『隠さないこと』です。

周りからのサポートを得るためには、隠さないことが第一歩です。

我慢をさせる必要はありません。

私の子供は、トイレの近くの席が嫌で、クラスを巻き込み席替えしましたから(笑)

先生に正直に打ち明け、先生がみんなに話してくれて、一人だけ席替えしました。

『みんなが、机はこぶの手伝ってくれてうれしかった』

と、言っていました。

道徳の授業より、学びになったのではないでしょうか?(笑)

次に、『代替案を提示してあげる』ということ。

これが嫌なら、こっちは?

どっちも嫌なら、どっちがマシ?

などど、『変わる次の一手』を示してあげることです。

感覚過敏を、我慢してみんなに合わせる必要はありませんよ。

快、不快、好き嫌いがはっきりしていることは

昨今、自分が何が好きなのか、何が不快なのかもわからない人が多い中で

立派な個性の一つです!


神様育児メソッドは、実際に発達障害の子供を育てる中で生まれました