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【女の子の発達障害】特徴や特有の悩みの対処法とは?

男の子に比べて、女の子の発達障害は見つけにくいって本当??

これは本当のようです。

事実、うちの子が通っていた療育でも、8人中女の子は一人だけ。放課後等デイサービスでも、女の子は1割か2割しかいません。発達障害自体、男の子の方が多いのでは?と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。女の子の性質上、『表面化しにくい』ということが言えます。

この記事では、発達障害の女の子の特徴や対処方法をご紹介します。

監修:小林 しょうこ

2016年に独立し、鍼灸整体サロンを開業。鍼灸師を続けるかたわら、スピリチュアルや心の在り方を学び、セミナー講師や女性のためのビジネススクールの主宰を務める。

女の子の発達障害がわかりにくい理由

女性はいろんな顔を使い分けますよね。妻、母、上司、部下、友達、ざっくり言うと、みんなが女優なんです。男性は女性ほど、器用に顔を使い分けるということをしません。ですから、発達障害も同じように、生き辛さを抱えながらも、表面上は取り繕うことができるのです。

その他の理由として『おとなしくてわからない』ということがあるようです。
男の子のように、お友達に手をあげたり、パニックになって暴れたり、授業中に走り回ったり、という分かりやすい行動が少ないということもあります。

大人になってから、発達障害を診断された女性の、お母さんの話を聞くと、皆さん一様に、『うちの子、どうしてこんなに出来ないんだろう?とは思っていたけど、おとなしくてわからなかった』とおっしゃいます。
また、大人になって発達障害が発覚したご本人も、『みんなと同じようにやっているのに、どうして私だけうまくできないんだろう?と思っていた。』と、おっしゃいます。明らかな遅れが無い場合、こんな経験談を語られる方が多いです。中には、鬱を発症して初めて分かった、というケースも少なくない印象です。

発達障害の女の子の特徴

発達障害の確定診断ができるのは医師だけですが、発達障害を疑われ、支援を勧められる子供の兆候は、どういったものなのかを見ていきましょう。

確定診断がついている女の子でも、非常に頭が良く、工作や絵も上手。お友達が泣いていたら、ティッシュを持ってきてあげるような、女の子らしい優しさも持っていたりします。
男の子のように周りを無視して走り回ったり、わめいたりということもなく、私も、見ていると『何が?』という印象でした。女の子の発達障害の特徴を、例としてあげていきます。

異常に負けず嫌い

負けを受け入れられない。子供は誰しも負けたくない年齢ってありますが、負けることで極端に苦しさを感じてしまうようです。その上で、パニックになって泣きわめいたり、気持ちの整理がつけられない、という状態になることがよくあります。

指示が全く通らない

これは女の子だけだはありませんが、保育園や幼稚園で、先生の指示が分からず、みんなが動いているのにぼーっとしていることがあるようです。日本の学校は口頭指示が多いので、耳から情報を受け取るのが苦手な子は、先生の指示が掴みにくい、ということがあります。

注意力に欠ける

食事の時いつもポロポロこぼしたり、整理整頓ができない。子供なら誰でもあることですが、年齢が下の子よりもうまくできない、ということがあるようです。集中力が欠けている場合もありますが、複数のタスクを同時にこなすことが苦手なため、注意力散漫になってしまうようです。

話が止まらない

人見知りをしない子という程度を超えて、ベラベラ話し出したら止まらなかったり、みさかいなく誰にでも喋る。私も療育で知らない女の子に話しかけられ、一方的な話が途切れなかった経験があります。

意地でも同じ服しか着ない

お気に入りは誰にでもありますが、洗濯をしているなどの説明をどれだけしても、納得しないなどということがあります。こだわりの強さからくるもので、学校で決められているカバンや、制服などでも抵抗します。ちなみに、私の子供は男の子ですが、2年間制服を着ませんでした。

発達障害の女の子が持つ特有の悩みの対処法

周りと違う、ちょっと変わった特性がある女の子は、どうすれば良いのでしょうか?
年齢ごとに直面する悩みと対処法をみていきましょう。

乳幼児期

この時期ではまだ『発達障害で女の子だから』という悩みが起こることは少ないです。性の意識がないため、男の子同様の悩みということが言えるでしょう。こだわりが強い、感覚が過敏、好き嫌いがはっきりとしているなどがあります。どれだけ汚れていても、同じ服しか着ないので、お母さんが困っているというケースも見たことがあります。

私の子供も男の子ですが、同じような悩みがありました。他の子と比べて、社会性が薄いということは多々ありますが、成長過程でどんどん変わっていくので、園の先生とよくコミュニケーションを取って、『その子が過ごしやすいようにしてあげること』が一番かと思います。

余談ですが私の子供は、一年近く短い髪の毛を結び、頭にピン止めをつけまくって、登園していました。ピンクや赤色が大好きで、このまま女の子になるのではないか、というくらいこだわりが強かったです。

学童期

女の子は男の子よりも早く大人になります。お友達との間で社会性が求められるのは、やはり男の子よりも女の子です。この辺から、お友達間での生き辛さが出てくる場合があります。
また学習面では、先生の話を聞けなかったり、聞いているようで上の空だったり、極端に苦手なことなどが出てきたりします。

親としては、みんなと仲良くしてほしいと思いますが、合わない子の中にいるのはとても苦痛です。無理にお友達に合わせることはないのです。仲間外れと一人でいたいは違います。
ただ、女は連帯するのが好きですから、そこから外れることでいじめられたり、からかわれたりすることが無いように気を配ってあげることが大事です。最近では、男の子に混じって野球をする女の子もいたりしますから、活発な女の子ならスポーツをするというのも良いかもしれません。

思春期

生理が始まると嫌でも性を自覚しますが、それを受け入れたくないということがあります。ナプキンを付けたがらなかったり、ブラジャーをつけることをためらったり、ということがあります。また、生理が始まるとホルモンバランスで、誰でも不調になるときがありますが、そのことで強く不安を感じてしまうなどどいうことがあります。

また反対に、異性との距離感が掴めず女の子同士でするような話を、平気で男の子にしてしまうといった社会性の薄さを持つ場合もあります。
この年齢では、発達障害に限らず誰もが性に対して無知だけど興味があるという年齢ですから、きちんと教えてあげることが、女の子が自分を守るためにも大切です。

成人期

女性は生きていく過程で、ライフステージがどんどん変化します。就職、結婚、出産など、男性よりも変化は激しいです。人間関係、家事や育児、家計の管理で、頑張っているのにうまくいかなくて、困ったりすることもあるでしょう。また、発達障害の傾向として、周りが見えなくなるとギャンブルや何かに依存してしまうなんて人もいます。

大人になってから、困りごとが大きくならないように、子供のうちから自分を認めて受け入れることが必要です。
そして、一番大切なことは『助けて』が言えること。変にかっこつけずに、同僚やパートナーなどに困っていることを打ち明けられることが、大人になって周りからサポートを得るためには重要です。

発達障害の女の子の将来

特性を活かして、専門職についている人。子供にも恵まれて、幸せな家庭を築いている人もいれば、生き辛さから、鬱やアルコール依存症などの、いわゆる二次障害を引き起こす人もいます。これは何も、発達障害に限った話ではなく、『ありのままの自分をヨシとできているかどうか』つまり、『子供のころ、親が自分をヨシとしてくれたかどうか』です。

また、自分が発達障害で生き辛い思いをしたからと、保育士さんや療育の先生になる人もいます。自分が、経てきた負の経験は、誰かの役に立つものです。また、女性という性をきちんと教えてあげた方がいいです。生理やホルモンバランスなどで、いつも同じようにいかないのが女性です。そのことで不安を感じたり、自分のことをダメだと思ったりしないように、知識を持っておくと良いと思います。

雰囲気が読みづらい発達障害の女の子は、気付いたら変な男と変な所にいた。なんてことにならないよう『ちゃんと、自分のことを大切にしてくれる男性とはどんな人か』ということを、教えておく必要があると思います。

発達障害の女の子をサポートする神様育児

子供が人と違うこと。自分は人と違うと感じてしまうこと。まずは、『ありのままを認めて受け入れること』そこがスタートです。これは、神様育児®のメソッド1でできます。その上で、困りごとを細分化して、ひとつひとつ対処法を導き出します。発達障害といっても、特性は様々ですし、他の子に合うことが自分にも良いとは限りません。自分やわが子に最善の方法を導き出せるのが、神様育児メソッドです。これは、お母さんだけではなく、お子さん自身も使えるようになるといいですよ。

毎日同じ服を着てもいいし、女子のグループに入らなくてもいい。だけど、お母さんもご存知のとおり、女子の人間関係は難しいところがあります。好きにさせながらも、いじめられたりしないように、学校との連携は必要だったりするでしょう。『ちがうことを堂々とできる環境』を、周りのサポートを得ながら作ってあげることが、大事なのではないでしょうか。自分らしくいれば、大人になる過程で、必ず『わかってくれる人』が現れます。